Zephyr Cradle Diary


2007.05.15 (Tue)

[雑記] 給料明細

新年度初の給料明細を貰った。

先々月の残業時間はサービス残業分抜きで32時間。

あと2年目になったので基本給が1.1%ほど増えた。そこはかとなく嬉しい。

[読書] 「星を継ぐ者」J.P.ホーガン

に借りた、海外の SF 小説。

時代は今よりちょっと科学技術が進んだ西暦2030年ごろ、月面の洞穴から宇宙服を着た人間の死体が見つかる。その死体を検死した結果、その人間は今から5万年前に死んだということが判った……という感じで始まるお話。

これまで正統派な SF って全く読んだことが無く、自分の中での SF なんていうものはまあスターウォーズかドラえもんかハルヒかくらいでしかなかったのですが、しかしこれを読んで SF 観がだいぶ変わりました。飛び交う科学の論議、様々な方面から考察される諸説が凄く面白い。なまじ理解出来てしまうから、余計に面白い。物理学、生物学、考古学、言語学……そりゃそんな、5万年前に死んだ人間の死体が宇宙服や手記やらと一緒に月から出てくれば様々な分野のお話が出てくるわけでして。

そうか、これが SF か。「少しファンタジー」じゃない、ちゃんと「サイエンスフィクション」してる SF だ。でもやっぱりちょっと「サイエンスファンタジー」っぽいなという感じがしてしまうのは、自分がゲームだのアニメだのに多く触れてきてしまったからなのかもしれない。

ああ、どちらかと言えば、自分の知ってる中では「猿の惑星」に近いのかもしれない。たぶん近い時期に書かれた本だから話の持って行き方が似ているのだけど、そこはそれ、やはり新たな発見があって二転三転と展開していく物語は、ミステリーに近いモノがあって凄く読み応えがありました。翻訳も凄く読みやすかったし。

主人公ハントは当然ながら物凄く格好良かった、が一番の萌えキャラはダンチェッカーたんだと思うんだ。何あのツンデレ。超萌えるんだけど。最後にダンチェッカーが提示した矛盾には自分も気付いていたけれど、ダンチェッカーとハントが最後は二人で導き出した答えってところに、作者の愛を感じずには居られなかったです。

何はともあれ面白かったので、続編も読まなければなるまい。