Zephyr Cradle Diary


2022.11.30 (Wed)

[Game] ハーヴェステラ(ネタバレなし)

何故かPS4/PS5から出ないスクエニの新作RPG、ハーヴェステラ。クリアまでだいたい70時間くらい。クリアしたら朝4時だったくらいには熱狂してプレイしてしまった。

ジャンルが「生活シミュレーションRPG」などと謳われているので牧場物語とかルンファクとかと誤解されがちだが(いや確かにその要素もあるんだが)、普通に普通の王道JRPGです。まず最初にこの誤解だけは早々に解いておきたい。

確かに第一報のあたりではそういう印象はあったけど、2つめのPVが出た辺りで流れ変わったなってなって、実際にプレイしてみたらみんなが大好きないつものスクエニのRPGじゃねーか! ってなった。

ただ、実際にプレイしてみると宣伝がしづらいなというのも分かる。これRPG部分をアピールしようと思うとうっかりネタバレになりかねないから難しいなと思う。PRってムズカシイねー。

ストーリーは、自分は未来から来たと自称する少女アリア(CV:立花理香)との出逢いから始まる。状況から、何らかの事故に巻き込まれてタイムディザスターで過去に飛んでしまったのだろう、と。

このゲームはこのヒロイン・アリアとなし崩し的に同居生活をしながら畑仕事とか冒険とかしていく話です。主人公の性別は選べるので、つまりそういうことですね。よろしくお願いします。

このゲーム、歩くと話す以外の全てのアクションにスタミナを消費する(自動回復しない)。

例えば畑を耕すのにも、水をやるのにも、種を蒔くのにもスタミナを使うし、フィールドでは採取のみならず全ての攻撃行動でもスタミナを使う。スタミナがなくなると攻撃出来なくなる。もちろん自動回復しないので、逃げ回るしか出来なくなる。すごい。

スタミナはご飯を食べると回復出来る。ご飯は店に売ってないので、自分で料理する。料理の素材もほとんど売ってないので、自分で採取するか育てるかする。そして採取も栽培もスタミナを使う。

こんな感じで、ゲームとしてスタミナとゲーム内時間という、2つのリソースを管理しながらRPGしていく感じになる。めんどくさそうに聞こえるけど、すぐ慣れるのでそんなに面倒ではない。というかRPGを主軸に説明するとどれもこれも面倒に聞こえるな……。だからRPG部分をあんまりアピらずにPRをしてたのか……? 面倒ではないです!

まあ、だいたい自分ちの庭に生えてる草とキノコで作る山菜料理が一番手っ取り早く作れるのでそれでなんとかすることが多い。季節関係なく採れるし、素材少ないから作るの楽なんだもん。ラスダンまでこの山菜でなんとかなった。あとオムレツ。作りやすいし物理攻撃アップのバフ付いてるし。

バトルはというと普通にアクションRPGのバトル。フィールドをうろついてる敵にそのまま殴りかかる感じ。

戦闘フィールドでは好きなタイミングでジョブチェンジが出来て、ジョブに応じたスキルを使いながらバトルをする。各スキルはリキャスト時間がそこそこあるので、慣れてくるとそのジョブのスキル全部撃ったら次のジョブに切り替える、みたいな感じで戦うことになる。サクサクしてて楽しい。敵の攻撃がそこそこ痛いので、遠距離ジョブが割と有利なバランスにはなっている。アヴェンジャー(銃)がめちゃくちゃ便利なのでずっと使ってた。

ちなみに戦闘時に設定出来るジョブは3つまで。仲間キャラが増えるとそのキャラのジョブをラーニングして習得する。えっ、ラーニング!? FFじゃん!! ってなった。好き。

敵のでかい攻撃はAoE(攻撃範囲が見えるやつ)が出るので、それを避けながらスキルをぶち込んだりして戦うことになるぞ。最初のボスでオレンジ色のAoEを見たときはめちゃくちゃ笑った。FF14やんけ!!

パーティも仲間キャラを好きに編成できる。キャラごとに攻撃属性が決まってるので、このダンジョンの敵はこの属性に弱いやつが多い気がするなーってのを編成して入れていく感じにするとベター。ここはちょっとイマドキのソシャゲっぽいですね。

とはいえ別に仲間キャラの属性はそこまで関係ないので、実際には推しとかパッシブスキルとかで選んで連れて行くで全然問題ない。2人目はずーっとアリア入れてた。かわいいので。3人目は攻撃バフのハイネ(CV:櫻井孝宏)を入れていたけど、最終的には範囲攻撃が便利なシュリカ(CV:村川梨衣)を入れてた。斬属性弱点の敵も多かったしね。エモ(CV:上田麗奈)も好き。かわいい。

全てのボスは弱点が4属性設定されていて、そのうち2属性分のガードを崩すと仲間キャラの必殺技が使える。ボス戦は概ね弱点を狙いつつ必殺技を撃ちつつで戦っていくのだけど、まあ初見のボスの弱点なんて分からないのでだいたい主人公が弱点狙って崩していく感じになる。

ダンジョンやフィールドにはFEAR(FOE)がうろついてる。FEARも1体1体が異なる条件でこちらを見てるので、FEARの存在自体がダンジョンでのギミックになっていたりする。ここは面白いなーと思った。

それと、唯一の装備アイテムであるところのアクセサリーは、このFEARのみがドロップする。そのため、ある程度強くなったら過去のダンジョンにいってFEARを狩る、ということをしたりする。ドロップするアクセの効果はランダム(スロット数もランダム)なので、なんとなくハクスラっぽい感じも良いですね。仲間キャラの装備は何もいじれないので、主人公のことだけ考えればいいのも楽でいい。

ちなみに主人公が死ぬとすぐ全滅で自分ちまで戻されて1日が経過するので、死ぬのはマジで良いことが1つもない。アクセも防御系のばっか付けることが多い。このあたりはペルソナっぽい。

バトルのテイストはそんな感じだろうか。

メインストーリーとしては、未来から来たというアリアが帰る方法を探しながら、全身を真っ黒な鎧に包んだ「魔族」たちと関わっていったり、遠くに見える誰も入ることが出来ない巨大なお城があったり、そして季節の変わり目に訪れる「死季」とは何なのかに迫っていったり……。そんな感じのお話が繰り広げられる、割と重厚なRPG。

なのだが、重厚と言いつつも、ストーリーの会話は全体的に小気味良いので、読んでてとても楽しい。主人公の選択肢もとぼけた感じの選択肢が大抵混じってるし、その選択肢を選ぶとアリアがちゃんとツッコミ入れてくれたりして、イマドキの会話~って感じで読みやすい。序盤の早々に出てくるユニコーンはめちゃくちゃキャラが強いし。ユニコーンが出てきた辺りで「あっ、この話実はめちゃくちゃ面白いかもしれん」ってなった。

お話は、ともすればアリアの異世界転生モノみたいなお話とも言えるかもしれない。まあ時間を飛んだだけで転生ではないのだが。

冒頭でいきなりタイムディザスターなんて話をさせられることからも分かるように、SF要素もある感じのみんなが好きなやつです。大好きです。

そして、椎名豪の最高のサウンドがここにあった。

椎名豪というと自分の中ではテイルズオブレジェンディアやゴッドイーターシリーズあたりの印象が強くて、まあまあ割とどれも好きな音楽って感じだったのだけれど、このハーヴェステラで一番好きな椎名サウンドに出会えた気がする。もの凄くスクエニ寄りの音楽。

雰囲気としてはブレイブリーデフォルトやオクトパストラベラーに近いだろうか。大半はアコースティックで、でもバトルはしっかりロックな感じで。スクエニらしいメロディが強めのゲーム音楽は、自分がめちゃくちゃ好きなやつだった。是非サントラもお買い上げよろしくお願いします(曲タイトルがややネタバレ気味なのでクリアしてから買ってね)。

というわけで、今年プレイしたゲームの中でもかなり好きな一作でした。年末に1年のまとめ記事は書くけど、現状では暫定1位がこのハーヴェステラかもしれない。それくらいに良かった。王道RPGは健康に良い。

それでは、クリア後要素を堪能してくるぜ。

なお、クリア後のネタバレあり感想はこちら。→@daijinさんの伏せ字ツイート | fusetter(ふせったー)