2025.11.13 (Thu)
■ [雑記] 大学で特別講師をした話とプレゼン資料作りに悩んだ話
ひょんなことからお仕事で色々と縁があって、大学で特別講師をしてきた。
1回限りの講義ではあるのだが、システムエンジニアに関するお話をあれやこれやと語ったり、生成AIの話をしたり、趣味の話をしたりという90分だった。プレゼン資料は65ページほどになっていたのだが時間ぴったりで終えられたので、初めての講義にしては上出来だったと言える。まさか大学生に先生と呼ばれる日が来るとは、まったく人生何が起こるか分からないわね。
大学で講義して驚いたのは、みんなもう手書きでノート取ったりなんてしないということだ。いやもうこのご時世だしそんなん当たり前だろと言われればその通りなんだけど、実際にみんながみんなノートPC持ってきてカタカタ打ってる姿を見ると、おお……というちょっとした感動があった。そもそも今の学生はノートを手書きで取る経験すら減ってきているという記事も見てマジか~ってなった。もしかしたら自分の講義も録音したり文字起こしをされてたりするのかもしれない、と思うとちょっとむず痒い感じがする。
講義用のプレゼン資料作りは非常に悩んだ。絶対に普段の仕事でやってるプレゼンの作り方ではダメだと思ったし、「講義」というスタイルである以上はそもそものミッションが違うなって思っていたので、徹底的に事前調査して挑まないとダメだな~と。
他の講師経験者からは「文字の大きさは40ptくらいにしたほうがいい」と言われてマジか~と思ってたけど、それもそのはず、教室の後ろの方の席でもスクリーンの文字が読めるようにするにはそうするしかないということだった。他にも1枚に内容を詰め込みすぎないとか、強調が見やすいフォントを選べとか、配付資料とプレゼンの内容はある程度分けた方が良いとか、色んな知見を調べてから挑んだのだが、概ね学生には満足いただけたようで胸をなで下ろしたのだった。
特に参考になった記事や資料を紹介しておく。
- 大学教育センター授業における板書・プレゼンテーションの留意点(帯広畜産大学)
- Lectures on Design for Powerpoint(明治大学)
- Power Point の授業スライド作りで一番大事なこと|早く帰る教師術
講義と資料作りでずっと大切にしたのは、「これからやるのは授業ではなく、講義である」ということだった。
現役のエンジニアが講師をするという立て付けである以上、やはりその講義内容は現役の人の口からしか得られないような体験や知見であるべきで、教科書やインターネットに書いてあるような内容ではダメなんだよなってところを一番意識して構成した。「こんなの調べれば分かるんで飛ばしますね」ってのを何度かやったり、無駄に変な喩えを何度も連呼したりして印象に残りやすい講義を試みた。他の講師経験者には「ファンを作れればそれでOKよ」と言われたけど、まさにそれだなーと実感を得たのだった。実際にファンが出来たのかは分からないけど、講義後アンケートを見る限りでは上々の印象を得られたように思う。
よほどのことがない限りは来年も似たような機会が回ってきそうなので、色々とブラッシュアップして次も挑みたいな~と思う次第でございます。今回のためだけにわざわざレーザーポインターも買ってしまったしね。