Zephyr Cradle Diary


2016.11.07 (Mon)

[Game] PSVR買いました&軽く触ったレビューその1

先日ソニーストア公式の予約権利付き体験会に参加しつつ予約できて、昨日届きました。

大臣さん(@daijin)が投稿した写真 -

ざっくりと感想を書くと、こんな感じ。

  • でかい・保管場所に困る
  • プレイスタイルに工夫が必要
  • 一体感がすごい
  • すごいので酔う
  • まだまだコンテンツが少ない

それぞれ詳しく書きます。長いです。あと批判的に見える書き口かもしれませんけど特に批判と意図はないです。

それと前提として、うちの普段のプレイ環境ですが、PS4はPCモニタに繋いで、PC机でプレイしています。割と似た環境の人も多いと思うので、導入を考えている方のご参考になれば。

まずは設置、配線関連。付属のクイックリファレンスがとてもシンプルで優秀なので、接続関係で手こずることはありませんでした。が、とにかくケーブルが多い(しかもどれも太い)ので配線周りには一苦労する感じ。ケーブル類だけでも以下の種類が同梱されてて、ひええってなる。

  • TV - プロセッサーユニット間のHDMIケーブル(元からPS4に挿してたのを挿し変えるだけ)
  • PS4 - プロセッサーユニット間のHDMIケーブル(新規)
  • PS4 - PS Camera間のAUXケーブル(PS4背面)
  • PS4 - プロセッサーユニット間のUSBケーブル(PS4前面)
  • プロセッサーユニット - HMD間の二重HDMIケーブル
  • プロセッサーユニットの電源ケーブル
  • HMDのリモコンに付けるイヤホン(省略可*1

詳しくは公式サイトの接続イメージ図を見ていただくと分かるのですが、PS4周りが超絶ゴテゴテしくなります。PS4単体だと「電源ケーブル+HDMIケーブル(+LANケーブル)」程度のシンプルな構成だったので、ちょっと面食らいますね。接続に苦労しないとはいえ、どれも太いしなんじゃこりゃってなります。まあVR体験のためには仕方ないことなのでしょうが。Game Watchのインタビューで「将来的には無線にしたい」と言っていたので、それに期待したいですなあ。

ちなみに我が家はこのPSVRに加えて、サラウンドヘッドホンのプロセッサーユニットもあるので、さらに接続が複雑化しています。何の問題もなく使えているので併用自体は可能ですが、うーんもうちょい配線や配置をしっかりしたいなというところ。モニタからPS4に到るまでにHDMIケーブルを3本も経由してるとか、ゴテゴテしてるにも程がある。

またHMD自体が結構大きいので、保管場所に困ると言う点もあります。HMD - プロセッサーユニット間のケーブル自体は割とフランクに抜き差しできる位置にあるので、HMD単体にすることは簡単なんですが、さあこの大きくてかなり不定形なHMDをどう保管したものか、というところ。どうしよう(リアルタイムに悩み中

さていざ起動。

すると、まずPS Cameraの接続が初なので、PS4は「顔認証でのログイン出来るからまず顔を撮影させてくれ」的なことを言ってきます。そしてそのために「PS Cameraから2m離れてプレイしてね(はーと)」とか言ってきます。モニタの前に2mもプレイ空間があるわけがないだろ!!!! 部屋は常に綺麗にしておきましょう。

と太字にしてまで叫んだこの機能、PSVRのプレイには一切関係がないので、キャンセルして進めればOKでした。モニタの前に2mの空間がない方、ご安心ください。てかキャンセルできて安心した。やったぜ、日本家屋でも汚い部屋でも大勝利だ。これはPS Cameraを買ったときに出会う儀式という感じ。無視で。

実際にPSVRで遊ぶという点では、大して身構えるほどでもなく普段通りで問題ありませんでした。自分のPS4プレイ環境は、PCモニタにHDMI繋いでやっているのでどうしてもPCの前に座ってプレイするしかないのですが(椅子の後ろにはCDの在庫とか積んであるから広い空間もない)、普段と変わらない距離で特に問題なく認識されました。強いていえば、コントローラの位置情報をしっかり使うゲームタイトルでは、机の天板より上に持ち上げないとコントローラ背面のライトがCameraに映らないという点でしょうか。ですがまあ、全てのタイトルで位置情報を使うわけではないので、さほど気にならないかなと。

と、記事が長くなってきたので一旦分けます。次は、VR Demo Discで遊んだ感想とか。

*1 スピーカーでも可。3Dサウンドを楽しむためにはイヤホンなりヘッドフォンなり挿すのが推奨です。スピーカーでやってたら、自分の向いてる角度によっては音が鳴らない向きがあったりしたので。

[Game] PSVR軽く触ったレビューその2 - VR Demo Disc

前回の続き。

PlayStation VR Demo Discというものが無料配信されていて、これはVR対応コンテンツをいくつかピックアップした体験版が収録されているという、優れもの。VR予約した日のうちにDLだけしておいたので、遊んでみました。遊んだ順に書きます。

Rez Infinite。音楽シューティング。1ステージだけ遊べます。

Rez自体はやったことがないどころか初めて聞いたレベルで、なんのこっちゃと思ってやってみたら、要は単なるシューティングです。マルチロックタイプ。でこのマルチロック時にカチッてSEが鳴るんですが、それがBGMのBPMにあったタイミングで鳴らされて、そのタイミングによってBGMも煌びやかに変わっていく。なるほどすごい。普通にVRなしでやりたい(やれるのかも)。

VRだと3D空間をずっと高速移動しながら進んでいくんですが、まあ最初にこのタイトルを選んでよかった。すごい。ステージが左右に曲がると左右に遠心力がかかった感じが得られるし、ステージが上下すると体にGがかかったり一瞬浮いたような感じがする。あーこれはVRすげーわー、って思った瞬間でした。映像が3Dで、音楽が3Dサウンドで身体に入ってきて、かつそれ以外の外界情報が一切遮断されているので、人体を「騙す」には十分な環境ですわなって話で。要は映画館ですね。映画館で3D映画を見ながら、自分でも操作できるようにしたらこうなるのでしょう。

1ステージしか収録されてなくて「続きは買ってね☆」って感じで終わるんですが、まあ1ステージで終わってよかった。これだけでも若干疲れを感じたのですよね。自分の場合ですが、3DSは単なる「目の疲れ」として現れるのですが、PSVRの場合はなんか「没入しすぎたあとの疲れ」みたいな感じです。一心不乱に6時間くらいゲームした後、みたいな。

2作目。PlayStation VR WORLDS。VR向けのそれっぽい小さなゲームが入ってるやつです。

オススメされていたガンシューティングの「ロンドンハイスト」をやることにして、さあやってみるかーと思って始めたら、まず机の上に置かれた拳銃を手に取ることすらままならなくて挫折した。これコントローラじゃ激ムズなやつや……うちPS Move持ってないんや……。

あきらめて「オーシャンディセント」に。これは単に、深海に潜っていくだけの映像コンテンツみたいなものなんですが、まあすごい。自分は操作するものとかなくてただ深海にどんどん降りていくだけなので、360度周囲を見渡す以外のことは何もできないのですが、それだけなのに面白い。おお……という感じがした。無駄に周囲をきょろきょろしちゃう。

マンタがめっちゃ周囲をくるくる回ってくるのですが、まあ見ちゃうよね。360度どこを見ても深海の映像で、マンタが遊泳しているのを見て、ああ自分も海の中にいるんだなあという感覚は素敵でした。傍から見たら自分は椅子の上で挙動不審に周囲をくるくる見回してるだけなんでしょうけど。ただの不審者だこれ。

最後は探索空間のライトが消えて、更なる深海に潜りながらクラゲに迎えられてエンド。深海ってある種ホラー的な要素がありますが、もちろんそれは自然の美しさの裏返しなんだなあと実感したりしました。こういう、自然探索系のVRはとっても良いと思います。VR街歩きとか、出ないかなあ。

3作目。つみきBLOQ VR。これも1ステージだけプレイ可能。

要はその名の通り、VRで積み木するパズルゲームです。サンプルで入っているステージは、それぞれのブロックを縦に並べていかに高く積めるかを目指す「ハイタワー」というモードのようですが、これだけでもムズい。コントローラでポインティングしたブロックをL2またはR2でつかんで、置きたい場所で指を離すというそれだけなんですが、ブロックの形がさまざまな上に、材質も違う。小さくてガラス製のブロックと、でかくて発泡スチロール系のブロックの曲者さと言ったらもう。あと縦長のゴム製のやつも。VRでジェンガする感じですが、立体視してるんで臨場感はしっかり出てました。これはちょっと買っても良いかも、と思ったけど他にどんなモードがあるのかも気になるところでした。

4作目。DRIVECLUB VR。いわゆるドライブシミュレータ。

自分がコクピットに乗り込んでセガラリーするゲームですが、まあこのあたりからすごい。酔い始めた。コクピットで運転するにしても周囲の景色が結構な速度で流れていくし、ブレーキ踏んでカーブしたりで左右に振られるし、高低差もあるステージだったので、めちゃくちゃ酔う。あれは安全運転しないとダメなやつだって思いましたね。VRだから感覚ごと全部持って行かれるので……。

あとVRならではなのか、サイドミラーやバックミラーをちゃんとチラチラ見てるって感覚がありました。普段のVRじゃないドライブ系のゲームだと、画面上のどこかにあるミラーをチラ見する感じですが、なんだろう、VRだとちゃんと「あっ今自分サイドミラーを見た」って感じが分かりました。いやなんか分かりづらいけど、そんな感じ……。伝わりづらいなあ。

5作目。RIGS Machine Combat League。いわゆるスポーツ系FPS。

スポーツ系FPSってことですからバンバン飛んだり跳ねたりしてバシバシ撃ち合うわけですが、ここで完全に酔って気持ち悪くなったのでHMD外しました。

いやあ、あれはFPS慣れてる人だとどういう反応になるのか気になるところではあります。自分はなんか高高度から落下してくところでもうダメでした。左右に振られるのはまだいいんですけど、上下運動がかなりキツい。普段慣れてない動きだからだとは思いますけどね。窓付きのエレベーターで外界をずっと見続けるのも昔からちょっとダメな人間なので、それだけかもしれませんが……。

普段3D酔いって全くしなくて、FF14のリヴァイアサンとかも全然平気でぐーるぐーる視界を回せるのですが、うーんやはり縦方向は慣れないということなのかもしれないですねえ。

さすがに疲れたのもあってここで休憩を入れました。やっていたのは賞味30分~1時間程度だったんですが、疲労感はすごかったですねえ。

ただ、これで得られる体験は他にないものばかりというか、どれも初めての体験だったのでのめり込んだのは確かです。視覚と聴覚をリアルタイムに完全に騙せば、本当に酔っぱらうレベルの疑似体験が得られるものなんだなあと。すげえ。.hackはここにあったんだ。いや今ならSAOか。

なんか長くなってきたのでもう一度記事を分けます。次はNORTHERN LIGHTSとまとめ。

[Game] PSVR軽く触ったレビューその3 - NORTHERN LIGHTSとまとめ

レビュー最後。

NORTHERN LIGHTS -極北の夜空に輝く光の物語-を買いました。

http://www.orihalcon.co.jp/northernlights-vr/

アラスカで昨年動画撮影されたオーロラをVRで見るコンテンツ。864円。やすい。いやあ、やはり死ぬまでに一度はオーロラを生で見ておきたいと思う身としては、気になっていたところでした。なおこのシリーズは今月中に別の「コズミックフロント☆NEXT VR 南米星空編」というのも予定されているので、そっちも気になってます。気になってるっていうか出たら即買う。ウユニだぞウユニ。

閑話休題。ということでNORTHERN LIGHTSはオーロラの全天映像コンテンツなのですが、元々プラネタリウム向けの映像コンテンツであるということもあって、まあ迫力がすごい。ゆったりとしたBGMを聞きながら全天に広がるオーロラをただ眺めるだけというそれだけなのですが、めくるめく変わるオーロラの表情を、きょろきょろ見回してしまう。これも不審者系コンテンツですね!

TV番組とかで見ていたオーロラってごく一部だったんだなあというのがこれを見てわかったのですが、上も後ろも横も全部、一面がオーロラなんですね。薄緑色のカーテンで夜空が埋め尽くされている感じ。周囲は夜の雪景色の中撮影されていたようなのですが、オーロラが強い時にはその雪が白だったりエメラルドグリーンだったりに明るくなる。目の前にカーテンがにょろにょろ出る感じじゃなくて、目の前から始まって自分の真上を通りすぎて後ろまでずっと伸びていく感じ。そりゃあ、これは2Dな映像コンテンツじゃ表現しきれませんわ。本当に世界がオーロラで包まれていく感じが味わえました。

それと、きちんと地平というか街も視界に映ってるので、「あ、いまあそこの道路に車が通り過ぎて行った!」ってのもわかります。そっちを見ていたらですけど。そういう細かいところまで全部視界に収まっていて、それを好きな角度で見られる、というのはすごいなと思いました。864円払ってプラネタリウム見放題! みたいな感じ。

……と、以上がPSVRのファーストインプレッションでした。

確かにこれまでのコンテンツでは味わえなかったような体験が得られる、というのは本当にすごいというか、ついにこのレベルまで人間を騙せるようになったかという感じです。ただその分没入度が高いし、酔いも当然あるものだろうと思います。そのあたり、今後どう進化していくのかなーって感じですねえ。

ただ現状では、コンテンツの不足がまだまだ発展途上だなという感じですかね。他にもアイマスとかあるのは知ってますが今のところ惹かれるところではないし、他のVR作品も全部やってやろうというほどではなく、まだまだコンテンツ不足は否めないところです。まあ新しいゲーム機が世に出た瞬間なんて、そりゃあそんなもんでしょうからね。今後どんなコンテンツが増えていくのか、非常に気になるところです。特に自分はやはり、街歩き系とか、世界遺産系とか、FF14やDQXの世界を歩くとか、そういうのがあったらいいなあという映像コンテンツ期待派ではありますが。MMORPGはまだまだ先でしょうね、世の中がもっとボイスチャット前提にならないと。キーボードは、MHDしてたら見えませんから。

あともう少し書くと。

画像解像度は、お世辞にもあんまりよくないです。横960pxというのは相当粗いです。普段PS4で見ている小さな文字は大体つぶれます。コピーライト文とかまず読めません。それはもちろんVR体験ありきだからですが、まあでもやはり、普段PS4のあの美しいFullHD画質を眺めている状態からVRになると、「めっちゃ粗いな!!!!」と思わざるを得ないのは確かです。シネマティックモード(要は目の前にスクリーンがあるような状態を作り出して映画館の中でプレイする感じ)を使えばこれまでの2Dゲームもプレイできますが、両目に対して横960pxであることは変わりありませんから、粗いです。PSVRに画質は期待せずにいたほうが良いです。まあこんなもんか、と。ちなみに他のVR機器は見たことないので比較しては言っていないです。

体験、という意味では画質は関係ないのでしょう。ただやはり、世の中の映像・ゲームコンテンツがみなFullHDになってしまった時代においては、この低画質化は正直どうなのかなあというところではあります。Vita VS 3DSというよりももっと体験で得られる要素は大きいですが、果たしてVRという面倒くささ(配線や低画質化など)を加味してもFullHDと並ぶかというと、うーんどうかなというところでもあります。

ただ「ハードは揃った。あとはソフトだ」ということなので、各メーカーのコンテンツには大いに期待したいと思います。将来性を感じるハードです、本当に。自宅にプラネタリウムが置けるようになったぞ、さて何をさせる? ということですかね。Wiiリモコンのように一過性のものにならないと良いのですが。

なんか偉そうだな! つまり「良いゲームたくさん期待してます!」ってことです!