Zephyr Cradle Diary


2011.05.10 (Tue)

[雑記] 能力者バトルとロボットバトル

第二次スパロボZをクリアしたんですが、ロボットバトルモノってギミックとして実に判りやすい媒体だなあと、改めて思ったりした。

ロボットバトルモノは、バトルの表現として斬るだの撃つだの迎撃するだのと、ロボットそのものが武器の塊であって、同時に防御や体力も兼ね備えてる。戦闘によって相手を説得したり懐柔したりするには「まず敵の戦力を削いでから」てのがバトルモノの表現の基本だけど、ロボットの場合には単にそのロボットを破壊したり、燃料切れにさせたりすればいい。そして大抵のロボットには緊急脱出装置が備えられているので、中に居るパイロットを殺さずに勝つこと、すなわち戦力だけを破壊することが比較的容易にかつ判り易く表現できる。見ている側もピンチかどうかは、残りの稼働時間や燃料メーターで知ることもできる。

ロボットモノに対応するバトル系として、いわゆる能力者バトルがある。生身の人間同士が火を出したり刀で斬ったり水ぶっかけたりして戦うわけだけど、その能力者バトルで「相手の戦力を削ぐ」というのが、表現としてはかなり生々しくならざるをえない。武器だけを破壊するといっても銃や刀のみを破壊するってのは「んな無茶苦茶な」になるし、異能の力を尽きさせるといっても魔法みたいなものだと、その総量を明確に表現するのはMP的なサムシングがないとなかなかに大変で、独自の単位や概念を持ち出さざるを得なくなって判りづらい。結局のところ腕を斬り落とすか、脚を撃ちぬくか、拘束するか、瀕死にさせるかといった表現になってしまうわけで。ロボットのように相手の戦力(ひいては戦意)だけを削ぐってのはうまくいかず、うっかりすれば殺人すらしてしまいかねないし、逆に主人公をピンチにさせるってなると割と生死の境をさまよう。ロボットモノならただの燃料切れで済むのにね。

もちろん、その「生身で戦わなければならない」というところにスリルがあると言えばその通りなわけで。だから別段どちらが良いとかそういう意味ではないのだけど、ことロボットモノに関して言えば「ロボットが動かなくなる or 破壊されたら負け」という、実に単純明快な表現がされていたんだなあと、今さらのように気付いたってわけでした。

奥が深いなあ。